千葉県八千代市上高野地区『出羽三山講の梵天飾り』

先日、茨城県稲敷市の大杉神社参拝後の帰り道、不思議な物体に気が付いて写真を撮りました。後にネットで調べたところ、出羽三山講(奥州講)の梵天塚というものであることが判明。調べれば調べるほどに面白い風習でした。

山形県庄内地方の月山・湯殿山・羽黒山からなる出羽三山は、古くより修験山伏の道場として発展しました。参拝には『護国豊穣』や『家内安全』の意味合いがありますが、千葉県の村では出羽三山参拝の経験が大人の証みたいに言われる時代が有り、盛んに行われていたらしい。

で、上高野地区をはじめとする千葉県内の各地区では参拝記念碑等の周りに梵天を飾り、毎年決まった時期に豊作や未病息災を祈るとの事です。

ちなみにこの藁と竹で作った物体のが『梵天』で、本体にブスブス刺さっている木の棒は地区によって違いがあるようですが『カンザシ』とか『カラス』という名前で呼ばれているものと思われます。写真では見にくいのですが棒の先についている三角の紙は出羽三山を表すものでしょうか。真ん中に白い衣装をまとった梵天が有り、周りのあと、他の色の梵天とタコ糸で繋げられています。

実際に見ていないので詳細は分かりませんが、飾った後に集落の皆さんで「三山拝司」と呼ばれる唱え言葉を唱えるそうです。で、これも後で調べて分かったのですが、道路に面したフェンスには、疫病除けののために藁で作る『辻斬りの大蛇』も飾られるとか。帰路を急いでいたので未確認で残念です(ちょうど映ってねーし)!やはり面白いものを見付けたら、じっくりと足を止めて撮影しないとだめですね。。大蛇もそうですが、他の地区の梵天飾りもぜひ見に行ってみたいと思います。

ともあれ、こうした風習が全国的に後継者不足で消滅してゆく最中、こうして現在も続けて下さっている皆様に感謝です。あと、これを最初見た時、映画『ブレアウィッチプロジェクト』の森の中にあった謎のオブジェを連想して『怖ッッ!!』と思ってしまったことをここに反省し、謝罪したいと思います。でも今も、シュールかつ良い意味で怖いと思ってます!

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