江の島の昭和感満載なお土産屋さんで貝殻を買う

私には、古くからの観光地、特に海の観光地に行ったときに絶対に外せない、探さねばならない場所があります。それはズバリ!昭和の香り漂う、昔ながらのお土産屋さんです。

江の島の橋を渡った先に弁財天仲見世通りに、ひしめくように並ぶお土産屋さんの数々。その中の、昭和な佇まいを感じるいくつかのお店にのみロックオンして、いざ入店です。

いきなり飛び込んでくる、貝殻や貝細工といったお土産、いやお宝の数々!海の生き物好きにとってはたまらない空間です。

こうした貝殻や貝細工をガチで販売している昭和のお土産屋さんは、高齢化や時代の流れもあって全国で絶賛閉店中。ここ江の島は、この手のお店が残っている割合では恐らく日本で有数のスポットかと思います。

昭和のお土産屋に共通していることですが、ショーケースや店内のディスプレイに気合が入りまくっています。こちらは貝殻で出来たお城!ここは蒲郡の竹島ファンタジー館か?

ちなみにお城の石垣を形作っているのはダンベイキサゴという名前の巻貝。全国で食用としてお馴染みの貝ですが、「ナガラミ」として静岡県で特に有名・美味ですね。あー、ナガラミをあてに磯自慢キュッと飲(や)りてえ。。

こちらもショーケースに飾られていた非売品のカニの剥製たち。禍々しくて実にカッコいいですね。左の腕が長いヤツは、私の「最高にカッコいいと思う甲殻類ベスト3」に入る「ヒシガニ」の一種と思われ。右はオウギガニ系かな。。うーんさすがに種類は分からん、どなたか詳しい方お教えください。

昔はこういう海洋生物の剝製を飾った展示室が、蒲郡市の竹島水族館にもあったんだよなあ。クジラの胎児やち〇このホルマリン漬けとか、巨大深海ガニ「オオホモラ」の標本とかが。ほんとカッコよかった。昔の写真が出てきたらまた載っけたいと思います。

仲見世通りでの買い物にかなり時間を使ってしまい、滞在時間が残り僅かになっていましたが、島内の有料エスカレーター「エスカー」を使って江の島の頂上へ。メディアでもたびたび紹介されるクセ強めなお店、「世界の貝の博物館」こと貝広物産店さんへ向かいました。

初めて来たのですが、前情報通りの主張強めな外観でした。せっかく登ってお休みじゃ悲しいので、麓からの電話で営業を確認しておりました。お忙しいところを丁寧に対応いただき感謝です。

独特な英語を駆使した注意書き。確かにかなり高価な貝もありますので、見物するときは注意しましょう。もともと貝殻関係はモロいので、売り物の貝を触るのも最小限度に留めるのが無難です。

お店には魅力的な貝が揃っていたのですが、すでに島の入口でかなりおなか一杯になってしまっており、こちらではアンボイナガイ(人が死ぬ神経毒を高性能毒針で発射する恐怖の貝)だけ購入して早めの退散。いつかまたゆっくり来ます。

というわけで今回の戦利品。貝殻で作った素敵な小箱、殺人アンボイナガイの殻、ノコギリウニ(多分)の殻、タコブネの殻、ショウジョウガイの仲間の稚貝の殻。どれも奇妙で大変美しいと思います。

今回一番の収穫はトゲの端から端まで2cmにも満たない、小さなショウジョウガイの貝殻でしょうか。大変繊細なシロモノなので、緩衝材を敷いた小箱に大切にしまってあります。そういったわけでウチにはそういう小箱がたくさん有りますが、それらは年々増え続け、人間様の居住スペースを徐々に侵食し圧迫しています。しかも、基本しまってあるので小箱から出して鑑賞するのは年に数回程度。

人によってはゴミ同然な小さな貝殻に、気の遠くなるような偶然の積み重ねが生んだ、造形美と機能美、生き物の奇跡を見る。せっかく人間以外の生き物も沢山いるのに、それらについて深く知らないのは勿体ないと思う。そして私は、たまに人間以外の生き物のことも考えないとバランスが取れなくなるという、妙な性分の持ち主なのです。

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