阿蘇の山々から有明海へ注ぐ白川の中ほど、川を挟んで鎮座する男女2つの神社が存在します。熊本最強の性神と呼び声高い、『弓削(ゆげ)神宮』と『上弓削(かみゆげ)神宮』。まずは女神とされる『弓削神宮』へ向かいました。まぼろしブログ『火の国熊本編第4話』は、男なら内股になること必至!恐怖の奉納物たちのレポートです。
弓削神宮の創建は天正年間に焼き討ちで焼失したため不明、祭神は孝謙天皇です。『弓削』『孝謙天皇』と聞いて、速攻『道鏡』というワードが浮かんだあなた、おめでとうございますコチラ側の人間です。事実、弓削神宮の性信仰にはこの二人の関係性が大きく関わっているのです。道鏡様が絡んでいるという事は、少なくとも1300年以上の歴史がある神社のようですね。
地図を見ても分かるように、2つの神社は川を挟んだすぐそばに、恋焦がれるように、もしくはお互いを監視するように立地しています。下記、神社由来書きからの引用です。
陽形物奉納の起因と由来
弓削は古代弓削部の置かれた処で伝説によるとその昔、この里に藤子と云う妖艶華麗な姫が住んでいました。
ある日朝廷を追われた法王(弓削の道鏡法師)出身地の弓削部を尋ねて偶然、藤子姫を見染め遂に深い契りを結んだのでした。
それからというものは藤子姫の献身的なもてなしと交合よろしきを得て、さすがの大淫蕩をもって知られる道鏡法師も以来よき夫となり、この里に安穏の日々をおくったということである。
この陰陽相整うということが即ち万物生育豊作を意味し、村人が藤子様と恐れ崇めまつるのも亦、由縁さきことではありません。
性器を崇拝し天地陰陽の相合によって農作物の豊穣を祈願したという古代民族の信仰のありかたを想像すると豊作の祈願のために奉納したものと思われる。
要は夫婦和合一家団欒を願い子孫の繁昌を祈るあまり何時の頃からか夫の浮気封じの願いをかける神として崇められるようになったと思考される。
出た道鏡ッ!日本各地に種を撒きまくっておられる!そして道鏡様を表す表現に、『大淫蕩』とか『陰陽相整う』とか『交合よろしき』とか、“声に出して読みたい”素敵な日本語が並ぶところはさすがです🍄
『上弓削神宮』の男神が毎夜白川の飛び石を渡って、ここ『弓削神宮』の女神を訪ね逢瀬を楽しんだという言い伝えも有り、上記の道鏡のエピソードも相まって五穀豊穣、夫婦円満、子宝安産など多様な信仰を集めてきました。
(道鏡様に関しては拙ブログ椿山稲荷神社の『道鏡法王祠』もご参考にしてください)
弓削神宮の拝殿と、正面右の巨大木製男根像。公園のベンチに使えるくらいの大きさで2m近くあるでしょうか。ポスターの『凛として』、良いですね。この巨大さ、やっぱり足三本と言われた道鏡様のイチモツがモチーフになっているのかしら?
経年で生じたと思われる木の割れ目には、おみくじがザクザクと差し込まれていました。ま、こういう光景は『珍社仏閣』を訪ねているとすでにお馴染みの光景と言えます。
。。。なんですが、実はこの弓削神宮には、夫婦円満子孫繁栄とは別の顔が存在するのです。
拝殿から左へ入ったところにある奉納殿。こちらにも立派な木製男根型奉納ブツが三本。声明を象徴するギンギンの朱色塗りです。またがってなでなでして通り抜けると一生夫婦円満、男は性器が強くなるということで、私も一応一通りやっときました。
祈願成就した方が奉納したのでしょうか、陰陽を表す様々な奉納物。よく見ると女石観音にもあった子宝の木の葉猿の姿が。ちん〇神社の日常といえる微笑ましい風景ですが、問題はココからです。
奉納殿の奥には、檻で塞がれた謎の個室がありました。一見、よくある納札所的なものかと目を凝らすと、なんと、釘をザクザク打ち込まれた木の棒や板が、それこそ無数に閉じ込められて(奉納されて)いるではありませんかッッ!
そう、これこそが弓削神宮の裏名物、浮気封じの奉納物であります👻恐らく数にして数百本。男の浮気を疑うものは男根に模した木の棒に、女の浮気を疑うものは女陰を模した木の板に、年齢の分の釘を打って浮気封じの呪文を唱え、この奉納殿に収めるとの事です。
人々の真剣な思いが込められており、軽々しく『呪物』という言葉を使うのは憚られる部分もありますがとにかく怖い!具体的な内容が書かれているモノもありましたが、怖いので詳細を書くのはやめておきます。。(ちなみに昔は珍棒を用いた丑の刻参りも行われており、境内の木にブツが打ち付けられていた事もあるとか🥶)
これらを目撃し、前回の粟嶋神社で清められた私の心はマリアナ海峡の底まで急降下致しました。男性諸氏なら共感できると思うのですが、何やら竿に謎の鈍痛が走って内股にならざるを得ない※!動画で見ると一層怖いので、ぜひコチラの動画をご覧ください。
(※こういう気持ちって女性はどう表現するの?分かる方はぜひ管理人まで)
今では浮気よけ奉納を受け付けていないとの事ですが、コチラが実際の願掛けの作法です。書いてて怖いし奉納しちゃう方が出るといけないので、一部モザイク処理させて頂きました。
こちらは、拝殿脇にあった『円満石』と書かれた女陰石。大正元年の火災や昭和28年の白川氾濫で奉納物はそのつど全て消失したとの事ですが、現在は多くの奉納物がそこかしこに見られます。
浮気よけの願掛けが連綿と存在する事実も、この神社が霊験あらたかであることの証左。子授け安産や夫婦円満祈願に訪れる人が、遠方からも後を絶ちません。
でも呪い的なのはちょっと!いや、呪いだって文化習俗の奥深さの一面、愛の裏返し。。でも呪いは怖いし、できれば言論で解決しないか!いや、神頼みに頼らざるを得ない状況もあるだろうし、復讐じゃなくて元来は夫婦円満の願掛けだろうし、個人的には信仰のダークサイドな部分も見つめていきたいし。。
しかしとにかく私が申し上げたいのは
『人を呪わば穴二つ』
それだけです!ち〇こ寺社仏閣や怖い物好きな方は、ぜひ参拝してみて下さい。
(カップルで行かれた場合、その後何が起こるかは保証しませんが)
ーおまけー
こちらは弓削神宮の社務所で購入できる、開運厄除けお守りと『宝尊気交歓標識』という名の手ぬぐいです。てぬぐいは下ネタ満載の交通標識パロディーで、冗談の通じる方へのお土産にもピッタリです。もちろん私は購入させて頂きました。
弓削神宮(弓削神社)
住所 熊本県熊本市北区弓削6丁目21−20
アクセス JR豊肥本線 光の森駅or武蔵塚駅より徒歩30分ですが車が無難
駐車場 無料 約7台
コメントを残す