奈良県平群町『千光寺の子宝地蔵』

生駒山のほど近く、飛鳥時代に役小角が修行したと言われる『千光寺』。現在も修験道の霊場で滝行や修行体験も行われる名刹に、ものすごく大胆な御仁がいらっしゃいました。

こちらが本堂の『行者堂』。修験道の祖であり日本呪術界のスター『役小角』が修行したお寺とあって、境内全体に並々ならぬ厳かな空気が漂います。創建は白鳳12年(683年!)。境内を流れるせせらぎの音、湿気を含んだ深山の香り。そこにいるだけでMPが自動回復する気分です。

境内のそこかしこに、役小角の石像がわんさか有ります。全て信者の方によるご寄進で、ずらりと並ぶその姿に圧倒されてしまいます。

流刑先の伊豆大島から、空を飛んで富士山まで行って修行したという伝説が有る役小角。他にも鬼を自在に操ったり雲に乗って飛び回ったり、どんな悪魔の実を食ったのかと思わせる古代のスーパーマン、役小角!

さてそんな超人を祀る千光寺の山門をくぐり、本堂への階段右脇に有る小さなお堂。ここに問題の御仁と、ご婦人がいらっしゃいます。

こちらが子宝地蔵尊のお姿です。自信が有るのは良い事ですが、少しは隠してほしいですね。何ですかその『てへぺろでやんす(Ⓒ衛府の七忍)』みたいな表情はッ!ちなみに横にある大量のしゃもじは、夫婦和合や子宝成就の願い事が叶うと奉納する「祈願しゃもじ」500円。今も多くの信心を得ていることが伝わってまいります。

右隣の弁天様と思われる女性の石仏。右が弁天様という事は左は大黒様なのかな?失礼してお召し物をめくらせて頂くと、いやはや、なかなかリアルなお造りで。。何だかわからないけどサーセンした!

急いで戻して、言い訳に思わず左の御仁をビンタしたくなりましたが、真剣な祈りの場所で役小角の怒りに触れたら大変なのでぐっと我慢しました。

行者堂の脇にある鉄下駄と錫杖。女子は『鉄下駄をはいて3歩あゆめば玉の輿の良縁来る』男子は『鉄錫杖を3回持ち上げれば良き嫁子を授る』との言い伝えが有ります。玉の輿に乗りたい女子はぜひどうぞ。鉄下駄は片方5キロほどあるそうですが、玉の輿に乗れるなら安いもんです。

以上、奈良県平群町『千光寺の子宝地蔵』でした。宿坊でユースホステルを経営されているようで、この素晴らしい環境の中、ぜひ一度泊まってみたいと思いました。

所在地 奈良県生駒郡平群町大字鳴川188 千光寺

TEL 0745-45-0652

駐車場 有り 数台

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