つくば市館野 鹿島神社の石神に会いに行ってきました。結果から申し上げると、祠の中は荒れ、奉納物は段ボールに入れられた状態できちんと拝む事は出来ませんでした。
今回は(というかそういうシチュエーションはかなり多いですが)、ネットを含めた情報に乏しく手探り状態で探し始めました。で、拝殿の裏に収札所みたいな祠があったので覗いてみました。
神棚の左の床に一本、右側の段ボールの中に無造作に一本それらしきものが有りましたがそれがご神体と言う確証は得られず、ウロウロと境内周辺を探すことに。神社近くの竹やぶの中に突然鎮座していることも有るので、チンコの神様は油断ならないのです。
弁天様の裏に石造物が有りましたが、どうやらこれは五輪塔のてっぺんのようですね。地震で崩落したり劣化したりで、このように石塔の一部が放置されていることはよく見られます。
もしや摂社の弁天様の中に!?と思ったけど、扉はガッチリ閉まってそうだし、畏れ多くて断念。
今回もナシかと諦めるところでしたが、ちょうど隣の畑で野良仕事をしているおじちゃんがいたので話を聞いてみたところ、こころよくお話を聞かせてくれました。
あ、そうそう、例えばこういうシチュエーションで地元の人に話を聞くとき、『あのー、変わった石仏を趣味で調査しているものなのですが、この神社に男性のシンボルに似た神様をお祀りしているとの情報を得まして、、ゴニョゴニョ』みたいな聞き方をするのですが、こうした趣味をお持ちの方はどんな風に話を切り出しているんですかね。。特に女性に対して!かなり興味有ります!
おじちゃんは集落の組でこの神社の管理に携わっている方のようで、おもむろに祠の格子戸を外して中を見せてくれました。格子戸を外しても人が入れるゆとりがなく段ボールの中までは確認できませんでしたが、間違いなくこれが奉納された男根ということでした。
子供の頃はよく男根のご神体で遊んだこともあったそうですが、若者がいなくって管理する人でも足りず(おじちゃんがこの辺りだと一番若いそうだ)徐々に神社が荒れていったこと、祠やご神体の掃除もままならなくなっていったことを聞きました。写真は本殿横に並ぶ境内社。子供たちの書いた書初めが括り付けられていますがどこか悲しげ。。
昔は庚申講や二十三夜講をはじめ様々な集落の集まりがあったが、今は十三夜講を辛うじておこなっているのみ。庚申講で使用する神具(巻き物)も、今年の夏に他県の神社へ戻しに行って今後行うことは無いだろうとの事でした。
『どうせ捨てちまうんだから、持っていきな!』おじちゃんが、畑から人参と長ネギをたくさん掘り出して持たせてくれました。家に帰って食べてみましたが、本当に美味しかった。
『今年の夏に祭りが出来たら、掃除するかもしれねえけどコロナだしわかんねえなあ。。』
こうして古くからの慣習や習俗が失われていくのは悲しいけど、自分にはどうしようもできないし、その姿は儚く、美しくも有ると感じます。せめて、こういうモノがあるんだよという事を、わずかでも伝えていきたいと思った次第であります。
ちょっと切ない顛末でしたけど、ご神体があることは分かって良かったかな。野菜もたっぷり頂けたし、おじちゃんありがとうございました。きれいになったご神体をいつかぜひ拝見したく思います。チンコ探しをする中、こうした素敵な出会いが有るのは本当にうれしい事です。
あ、一つ忘れてた。ネットの情報によるとここにあるのは石神ということらしい。祠にあったのは木製のようだったので、どこかに石製のご神体が人知れず存在しているのかもしれません。また来ますね!
鹿島神社(館野)
祭神 武甕槌神
所在地 茨城県つくば市館野478番
駐車場 館野研修センターの駐車場
コメントを残す