千葉県成田市の北の端っこに、ビビッと来た神様があったので行ってきました。全国津々浦々にあるイボ取りの神様とは一味違う、少々怖い謂れのある神様です。
六所神社の参道、軽自動車で何とか通れる細道沿いにひっそりと祀られているイボ神様。道の狭さというよりは未舗装であるために、六所神社に参拝する方以外はまず利用しないだろうと思われます。
すぐに目に入ってくるのが「疣神」とだけ彫られた文字塔の脇に奉納されている、夥しい数の柄杓。少なく見ても100本はあるでしょうか?これはよくある、柄杓でもってイボや皮膚の病の患部に清水をかけると病が治り、お返しに新しい柄杓を奉納するパターンかな?と思ったのですが、肝心の湧水も水鉢も池も何もない。。
水が枯れてしまったのか?しかし池や湧水が有った痕跡は見当たらず、しかも柄杓は新しいものが多く風習が廃れてしまっているとも思えない。。謎!
そこで後日、六所神社の管理をされている宮司さんに聞いてみたところ、竜台のイボ神様にまつわるちょっと怖いお話を聞くことができました。
宮司さんによると「石碑にお祈りするとイボが治る言い伝えは古くから有りました。ただ、今は涸れてしまって無いのですが、以前は石碑のそばに池があったんです。その池の水を触ったり池を掃除したりすると逆にイボが増えてしまうという、少し怖い言い伝えが残っています。杓子はイボが治ったお返しでなく、イボが治るのをお祈りしつつ先に杓子を奉納されているということです。」
なるほど、貴重なお話をありがとうございます!
えッ!怖ッ!
池無くて良かったああああ!池有ったら絶対水かけちゃってたよおおおお!
しかし、であるならば、杓子を奉納するのは何故なのか?杓子奉納は水を杓子でかける行為と繋がりがあると思い込んでいました。宮司さんに聞いてもその由来は分からないとのことでしたので、ココからは私の推測
①水を触れない代わりに、水掛けを想起させる杓子を奉納して祈りを表現した
②石の神様→石神(しゃくしん)→杓子(しゃくし)のよくあるパターン
③杓子の持つ「霊水の容器」としての性格から
などなど考えられますが真偽は分かりません。ともあれ辺鄙な場所であるにも関わらず、これだけの柄杓の数。『HUNTER×HUNTER』における制約と誓約みたいなもんで、きつい禁忌がある分霊験あらたかなのかも知れませんね。
イボ神様も土地によって、患部に水をかけるポピュラーなもの、小石や線香の灰で患部を撫でるものなど方法も様々。たぶん全国で数百か所以上のイボ神様がいると思われます。しかし私の知る限り、こうした禁止事項が存在するイボ神様は初めてでした。
まだ謎は残っていることですし私アトピー持ちですし、今度は杓子を持って再訪したいと思います。以上、千葉県成田市竜台「イボ神様」の訪問記録でした!
住所 千葉県成田市竜台
アクセス 車で参道近くまで行くのが無難です
駐車場 駐車場は有りませんが停められるところは沢山有ります
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